応援される人になるための”俯瞰”と”サポート”

技術・考え方を学ぶ

人の悩みの多くは人間関係から来るものだという。確かに、人間関係に関する悩み事が全く存在しなかったら、だいぶ楽に生きられるだろうな、と思う。年齢にもよるが、人間関係で全く悩まない人生を歩んできた人など存在するのだろうか。

人間関係、お金、健康。これらに関する悩みが解消できれば、生きやすくなるのだろうなと感じるが、自分の力ではコントロールしきれない要素が強いのが人間関係であると思う。一個人の中で完結せず、他者との関係性によって成り立つものだし、少なくともこの3つの中では、最も「100%正しい答え」が存在しない項目である気がする。

「万人に好かれようとするな」「嫌われることを恐れるな」といった言葉が重宝されている状況を鑑みる、人間関係という項目において、100%の答えというものは存在しないのだろう。ただ、ベストではないながらも、ベターな答えを知っていれば、もうちょっと生きやすくなることは確かである。”全員に”ではなくても、”より多くの人”が「一緒にいたい」「この人のためなら頑張りたい」と思えるような振る舞いを知っていれば、あなたの人生が多少なりともプラスの方向に動く。

【戦略的いい人 残念ないい人の考え方  】(けーりん・著)

あなたは、すでに「なりたい」と感じている自分のイメージに到達してしているだろうか。人生の目標・到達点の最も高いところで培っているはずの能力を、すでに手に入れている状況だろうか。99%の人の答えは「No」だろう。現状の自分と目標とする自分の乖離幅がごくわずかであれば、自身の努力のみでカバーできるのだと思うが、その乖離幅がある程度大きい場合、レベルの違いを感じてしまうだろう。つまり、「明らかに違うステージにいかなければならない」ということである。

レベルの違いを無視できるような忍耐と精神力の持ち主であれば、力技で対処できるのであろうが、そうではない場合、自制心以外の解決策を講じる必要がある。その方法が「助けてもらうこと」である。明らかに大きなレベルの差を感じつつも、”憧れの先生のようになりたい”のであれば、先生にサポートしてもらうのが良いのである。

ただ、成功している人は、良い意味でシビアである。良い意味で損得勘定を考える力が突出しているし、恩義の重さを十二分に理解している人たちばかりだ。であれば、サポートしてもらうためには、その先生に対し「サポートする意義がある」と感じてもらうことが必要不可欠だ。ただ闇雲に「助けてください」と懇願しても、おそらく助けてはくれないだろう。

自分より一角も二角も、それ以上の立場の人間に「サポートしたい」感じてもらうには、どのような振る舞いが必要だろうか。著者曰く、「Bポジに徹する振る舞い」が大切なのだという。

Bポジに徹する振る舞いとは、組織全体の目標を考え「人を紹介する」「T-UPする(≒その人やものの価値を言語化する)」「言いにくいことを代弁する」「シュートしやすいパスを出す」といったような振る舞いができるポジション、または人物のことを指す。自分自身の利益やメリットだけではなく、チーム全体を俯瞰視し、そのバリューを最大限発揮できるように振る舞うことができれば、自然と必要とされ、応援される人材へと育っていうのだそうだ。

俯瞰。

A案を選べば自分自身は150%の成長、チーム全体では200%の成長。

B案を選べば、自分自身は110%の成長、チーム全体では300%の成長。

最終的に強いのはB案を選択できる人物なのだという。一個人のスペックと年収にはある程度の相関が見られる一方、それだけで全てが決まるのではないという事実は、上記の法則を根拠づけているのかもしれないと思う。(もちろん、年収の多さが必ずしも幸福に直結する、または正比例する訳ではないものの、ある程度の相関関係があることは事実であるため、このような記載をさせていただきたい。)

自力だとなかなか到達できないステージに所属している人間に、「この人面白いかも」と感じてもらえたら、それは人生をプラスに働かせることができるチャンスとなる。自身の成長やステップアップにブーストをかけたいと考えるからこそ、俯瞰をし、他者のメリットに意識を向けるようにしてみよう。

難しいよな、他者目線。いくら「社会は他人との関係性で成り立っている」と説かれても、自分視点で他者を見てしまう。ゲームで例えるならば、一人称視点(FPS)を三人称視点(TPS)に変えるような見方のすり替えが必要なのだろうか。でもこれができれば、見返りを求めた他人目線での行動ではなく、純粋に全体最適を考えた行動ができるような気がする。あくまでもゲームのように、少しずつ意識してみよう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました