仕事選びで後悔しないために、好きなこととできることをどう活かすか

人生設計・目標設定

お風呂上がりにカサカサ感を感じるようになった。モコモコの靴下を履かないと足が冷えて眠れないし、昼間でも羽織が必要だ。ランニングには寒さを感じない気温でも、夏に比べるとやはりモチベーションは下がっている。あの汗をかく感じが嫌でも、やっぱり楽しかったからだろうか。ところで、「カサカサ感を感じる」って正しい表現だろうか。

冬になると、クリスマスや年末年始の賑やかな雰囲気が後押しして、少しは頑張れる気がするが、2月に入ると寒さとどんよりした気候で情熱が減少するように感じる。早起きも億劫で、散歩にも出たくなくなる。ただ気温が低く、日照時間が短くなるだけなのに。新しいことへの興味も薄れがちで、花粉が元気に飛び始める春も、花見は楽しみでも、それほど好きではない。モチベーションが下がるのはなぜだろうか。今日はその原因と対策について考えてみよう。

仕事における”好き”と”得意”の狭間で

仕事における「好きなこと vs できること」の問題。好きなことと得意なこと、どちらを仕事にするべきかという議論だ。もちろん、両者が一致するのが理想だが、実際にはそうではないことが多い。仕事選びの段階で、「好きなこと=得意なこと」に出会えていない、またはそれを認識していないことがほとんどだろう。このような状況の中で、多くの自己啓発書は「得意なことを仕事にしなさい」とアドバイスしている。

【「天職・感謝・お金」を手に入れている人のgALfな生き方】(布留川勝・著)

”好きなこと” vs ”できること”の選択肢と、gALfという考え方

gALfとは、次の4つの要素で構成される。

  • grid → やり抜く力を味方にする
  • Able → できることを増やす
  • Like → 仕事を好きになる
  • foresight → 人生の羅針盤を持つ

AbleとLikeが大文字で示されているのは、これらが「天職・感謝・お金」を得るための中心であり、その実現を支えるのがgridとforesightだからである。つまり、gALfとは「できることを増やし、仕事を好きになって天職・感謝・お金を手に入れ、それを達成するためにやり抜く力と人生の指針が必要」という要約ができる。

次に、なぜ「Able → Like」の順番なのか。その理由は主に次の3つだ。

  1. 好きなことをベースにすると、減点方式になりがちだから。
  2. 「好きだからできるようになる」とは限らないが、「できるから好きになる」ことは多くあるから。
  3. 仕事での価値を発揮するには、必ず他者と関わる必要があるから。

まず1つ目、好きなことを仕事にしたものの、実際にやってみると、期待とは違うことがある。憧れていた業界の裏側が思っていた以上に厳しかった、という話を聞くことはよくあるだろう。あなたの好きなその仕事、嫌いな部分も踏まえての”好き”なのか?好きな部分だけを見ていないだろうか。好きなことだけを見ていると、その後に発見したマイナス点が予想以上に影響して、減点方式で好きが萎んでいく。これが1つ目の理由だ。

2つ目について考えてみよう。仕事以外の趣味や習慣を思い浮かべてほしい。「好きかつできること」と「好きではないができること」、どちらだろうか。できないこと、得意でないことは続けづらいが、ある程度できるようになると、たとえそれほど好きではなくても、モチベーションを維持しやすくなる。

3つ目はシンプルだ。「仕事で価値を発揮するには、他の人より高いレベルでできなければならない」ということ。営業マンであれば、他の営業マンよりも良い成績を上げる必要がある。調理人であれば、より美味しい料理を作る必要がある。仕事における”好き”は内面的なものだが、価値は相手に認めてもらって初めて生まれる。他の人より優れたことをできるようになれば、それが価値として認識される。

では、どのように”できること”を好きになっていくのか。これもシンプルだ。

できることの量と質を増やす → 仕事の裁量が増える → より大きな影響を与えるようになり、見える景色が変わる(徐々に好きになっていく)。

これが、”好きなこと” vs ”できること”論争に関する整理だ。自分はこの部分を本書でクリアにできたと感じている。同書には、gridやforesightに関する詳細な考え方も記載されており、それも興味深いが、この「できること」と「好きなこと」に関する考え方が自分には一番響いた。また、”自分でコントロールできる運とできない運”についての考え方も面白かったので、ぜひ一読をお勧めする。

ところで、読書の秋と言われるが、なぜ秋に読書が最適とされるのか。食欲の秋は農作物の収穫時期に関連しているが、読書の秋はなぜなのか。夜が長くなるから、読書のモチベーションが上がるという理由もあるのだろうか。

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