”読み手、性格には読み手のメリットを意識して文章を書くことが大切である”
物書きにとっては当たり前なのだろう。特にブログであれば、タイトルはページを開き、本文の1行目を読んでもらえるものでなれければならないし、1行目は2行目を読んでもらえるものでなければならない。読書の方が読んでもらえるかどうかが大切で、「読みたい」と興味を唆られるかどうかがカギである。
やっぱりタイトルって大事だよな、と思いつつ、なんとなくこのブログを各記事のタイトルを覗いてみた時の所感、”なんかエッセイみたいだな”。
本当にエッセイのタイトルとして適しているかは不明であるが、ブログ初心者であり、まだまだ読者目線の方が強い自分の感覚からすると、少なくとも自己啓発書の書評のタイトルっぽくはないことは確かである。エッセイを読みたいと感じた人の期待は裏切ってしまうし、自己啓発書の解説を求めている人には届かない。
であれば、一度タイトルをそれっぽくしてみようと考えて、このタイトルである。「読んだ本の内容を覚えておくためには、アウトプットが大事」と言われているが、この前読んだばかりのキャッチコピーの本の内容をすっかり忘れてしまっていた。しかしながら、このブログというアウトプットの習慣おかげで「具体的な数字を残すといいぞ」というメゾットを思い出すことができた。今回最も伝えたい内容の入口を、数字のインパクトを活用し、自己啓発書の書評っぽくタイトル化したのだが、いかがだろうか。
ここまで620文字。また長々となってしまったが、今回はそんな”習慣”にまつわる本のご紹介。
【ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣】(ジェームズ・クリアー・著)
今回も最初はAudibeであった。ランニングのペースを少し弱めながらインプットしてしまうほど、もの凄く、メチャクチャ面白かった。”継続する”ということをここまでロジカルに構築し語れるのか、と。
おそらく本書の読者は「良い習慣を継続する方法を知りたい人」がほとんどだと思う。良い習慣を継続させたくない天邪鬼な人は恐らくそんなに多くはないし、継続することの強さを知っている人がほとんどであろうから、基本的には多くの人の参考になる一冊である。
継続には何が必要となるのだろうか。著者曰く、「強い意志ではなく、2分間ルールにより入口の習慣をマスターすること」だそうだ。入口の習慣の身につけ方は次の通りである。
目標を「とても易しい」から「とても難しい」に分ける。そして「とても易しい」アクションを継続する。
マラソン例にすると
・マラソンを走る → とても難しい
・5km走る → 難しい
・1万歩歩く → 中くらいに難しい
・10分間歩く → 易しい
・ランニングシューズを履く → とても易しい
となる。
このように組み立てたのち、とても易しいアクションを継続していけば良いそうだ。この時、注意点は以下の通り。
①とても易しいアクションは、2分間でできるものとする
②習慣が自身のアイデンティティーを強めてくれるものであること
まず、①について。著者曰く、新しい習慣が試練のように感じられては良くないのだそうだ。つまり、最初から「マラソンを走り切る」という目標のみに対し、強い意志や精神を持って努力をしても、上手くいかないとのこと。一方、たった120秒以内にできる「ランニングシューズを履く」というアクションであれば、容易に実践が可能だ。まずは「ランニングシューズを履く」だけでも良い。5日も続けると、いや、早ければ初日から、10分間歩き終えているのではないだろうか。
次にアイデンティティについて。同書では「豊かになりたくても、その人のアイデンティティが、”収入以上に消費をする人”であるならば、本質的なやる気は続かない」のだそうだ。つまり、”マラソンを走り切りたい”というアイデンティティがなければ、上記の例は失敗に終わる。減量が目標であれば、新しいジャケットを買うことはプラスに働くが、予算を立てて生活することが目的であれば、それはマイナスである。「本気で望んでいないものは頑張れないでしょ」という、聞けば当たり前の事実ではあるが、取るべきアクションを考える際、自分のアイデンティティは意識するように心がけていただきたい。
上記の他にも、良い習慣を続けるために必要な知識・メゾットや、悪い習慣を断ち切る方法など、かなり具体的かつロジカルに記載されてあった。一読するだけでも「これなら自分でもできるかも」と背中を押される内容ばかりである。継続の偉大なる力を知ってはいるものの、なかなか努力を続けられないと感じている全ての人にぜひ読んでいただきたい。
いつもならここで閉じてしまうのだが、あと数行だけ。
海外の著者の自己啓発書は、なぜ背中を押される感じが強いのだろうか。決して日本人の自己啓発書の方がアクションを起こしにくい訳ではなく、むしろ読みやすいと感じてしまうのにも関わらず。今回はそんな著者の一節を添えてクローズとさせていただきたい。
新しい習慣が試練のように感じられるようではいけない。あとに続く行動はたいへんかもしれないが、最初の二分間は易しいものであるべきだ。あなたに必要なのは、もっと生産的な道へと導いてくれる「入口」の習慣である。
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